Tsukasa Theater

脚本家/役者・近藤司のブログ

髪切って日焼けしてキャサリン

こないだの土曜日はNJでテニスをした。テニスはもう1年ぶりくらいになるだろうか。久しぶりにやったテニスはちゃんと1年前と同じくらい下手で納得の出来だった。何にしても天気が良い中で身体を思い切り動かすのは気持ちが良いものだ。その日は朝から雲一つない晴天で、2時間ほど市の無料コートで4年でずっと打っていたら首の周りやら手や足が真っ赤になるまで日焼けした。色素が薄いせいか昔から皮膚科の先生に「日焼けするな」と言われたものだけど、すいません先生。長い髪がうっとうしかったので髪をかなり短く切った。半袖の日焼けの跡といい、ショートヘアといい、完全に高校球児だ。

こっちでは特に白人の富裕層は日焼けが贅沢の一つとして認められている。日焼けするバケーションの余裕があるということらしいけれど、レッドネック(首の後ろを常に赤く日焼けしている白人肉体労働者の蔑称)という言葉もあるのだから、妙なものだ。まぁ俺なんかが日焼けしても見た目の出身が日本からフィリピンやタイあたりに移動するくらいの話である。

今日はHBで同じクラスをとっていたキャサリンという友達の主催のイベントに行ってきた。彼女はクラスの中でも目立つほど才能ある若い役者(平成生まれ!アメリカ人だけど)で、この秋からNYの名門芸術大学のジュリアード学校の演劇科に進学する。1500人の受験生の中の18人に選ばれたことになり、アメリカ最高峰の演劇教育を受けるわけである。(その一方でその規律の厳しさ(もしくは学生の均質性?)から”軍隊”と呼ばれることもある。)彼女も4年がたち卒業したらすぐにブロードウェイの舞台に立つだろう。

ところでもちろんジュリアードは私立の大学で、いくら奨学金が充実しているとは言っても年間の授業料が200万円は軽くこえる。その上生徒はマンハッタンで生活しなければならないのだから卒業するまでに莫大なお金が必要になることは言うまでもない。そのためジュリアードは金持ちの学校と思われてる感もある。実際がどうなのかはあまりわからない。

とにかく友人のキャサリンも学費の調達に困っていて、奨学金を合わせても足りない分を「ファンドレイジング(資金調達)パーティ」で補うことにした。それが今晩行って来たショーで、彼女の人脈を使ってブロードウェイの歌手やマジシャンなどにパフォーマンスを”寄付”してもらい、それに客はチケット代としてキャサリンを資金援助する。というもの。ショー自体は40分程度の短いものだったけれど、出演者は誰も超一流で、なんとも豪華なショーだった。その他にも寄付してもらった品物をオークションしたりなどして、客を楽しませながらちゃんと資金を作り上げていて全く感心してしまった。俺はチケット代25ドルしか彼女には渡せなかったけれど、HBの友達は俺しか来ていなかったみたいで彼女はとても喜んでくれた。

というか会場は中高年の紳士淑女がいっぱいで、キャサリンと共通の知り合いもいない俺は会場で一人片隅でワインをのんでいる有様でした。一人だし飲み放題だしで結局グラス8杯くらいワイン飲んでしまってショーの最中に寝そうになったわい。皆がドレスでキレイに着飾っている中馬鹿でかいバックパックを背負ってぼーっとしている(本を読むのはさすがに気が引けた)唯一のアジア人を見かねたのか10歳のクリスティンという男の子が話しかけてくれて、フィンガー・スケートボードを見せてくれた。気持ちは嬉しかったけれどもう少し練習したほうが良い感じだった。

ショーのトリはもちろんキャサリンで、ジュリアードのオーディションでみせたという歌を披露した。他の出演者にも負けないくらいのステージングに感動した。