Tsukasa Theater

脚本家/役者・近藤司のブログ

テクニック:レペテション(Louise Lasserクラス)?

授業が徐々に始まってきた。書ける範囲で書いていきたい。とは言え、演技の訓練/リハーサルの場は参加者が安心できる場所でないといけない。感情を扱う仕事だからクラスが誠実であるほど参加者たちの内面に関わってくる。クラスメイトは日本語読めないけど、彼らのプライバシーをここで暴くようなことはしないことを自分に言い聞かせたい。

ルイーゼのテクニックのクラスを履修し始めた。このクラスはマイズナーテクニックの根幹である「レペテション(繰り返し)」を使って「相手を聴く」ことを習得するのが目的である。彼女は元旦那であるウディアレンと共に様々な作品に参加してきている。サンディだけでなくストラスバーグの元でも学んでおり、授業中にマイズナーという名前が出てこないところからも、彼女独自のレペテション教習法であると言える。

授業前に新しい生徒だけ早めに集められた。まず一番ベイシックの訓練として「相手の言っていることをそのまま繰り返す」というものをした。2人組を作り、最初にどちらかが相手の外見的なことにたいして言及する。例えば

「You're looking at me.」(あなたは私を見ている)

と言えば、もう一人も同じように

「You're looking at me.」と言う。この時に大事なのは相手が言ったことと全く同じように言うこと。英語は特にイントネーションなどで文脈ができてしまうから、

「You're looking at me.」と言われたら「YOU're looking at me.」と言いたくなるが、しない。ただひたすら機械的に、相手が言ったことを一字一句そのまま同じように繰り返す。とは言え二人とも人間なので、意図しない変化や失敗が起きる、その場合も正すことはせずに一字一句繰り返さなくてはいけない。例えば今日のセッションでは、

「You're wearing a yellow band.」と言われ、(もちろんYou're と言われてYou areと言ってもいけない)俺が失敗して「You're yearing a wellow band.」と言ってしまった場面があった。その場合、パートナーも「You're yearing a wellow band.」と言ってくるので俺もそれをコピーして「You're yearing a wellow band.」と言う、すると当然そんな言葉はないので二人とも発音が曖昧になってきて、必死に相手の言葉を聞こうとする。思った以上にこの訓練は集中力が必要な訓練だった。

(セッションが終わって)
ルイーゼ「あなたたち、恐ろしいほどつまらなかったわ!それでいいの。会話がおもしろくなくていいの。つまらなく、退屈に、機械的に!!考えたらダメ!顔を上げた瞬間に目についたものを言う。そこからは意識は完全に相手にやる。考えたらダメ!」

(クラス全体に向かって)
「面白いのは、言葉を噛んでしまったり、今みたいに失敗した時のほうがより集中力を必要とするのね。別に文の中身はどうでもいいの。もし相手が「ボバゴッパ」て言ったらあなたも「ボバゴッパ」って言わないといけない。「ボボゴッパ」でも「バボゴッパ」でもなくて、「ボバゴッパ」でないとダメ。」

考えないというのが今日の練習での自分の課題だった。しかし、この訓練は、他のいわゆるシーンスタディやハーゲンテクニックとは違って高度な英語力が必要である。まだ最初の訓練では相手の文を繰り返すだけだけど、次のステップでは自分の観点で相手の言葉を繰り返すという作業が入ってくる。

例)You are wearing a plaid shirt.(あなたは格子柄のシャツを着ている)
      ↓
  I am not wearing a plaid shirt.(わたしは格子柄のシャツを着ていない)

ただこの訓練についてはまだやっていないのでルールについてはあまりまだ分からないが、とにかく考えずに英語を話せる必要があるので、このクラスを受ける人は少し英語に自身がついてから受けたほうが良いと思う。実際他のクラスに比べてこのクラスは外国人はとても少なかった。おそらく、僕ともう一人だけ。

自分内課題

・急がない(anticipateしない。相手がこう言うなと思ってそれを繰り返すのではなく、最後まで聞いて、それを繰り返す)
・時間をとらない(thinkしない。上とは矛盾しない。機械的に、聞いて、繰り返す。)
・考えない(例:your eyes are pretty「あなたの目はかわいい」と言われて、ターンが変わったときにYour eyes are pretty, too.「あなたの目もかわいい」と言ってしまった。このような発言は考えてないと出てこないので、ダメ。)
・聴く(意識は相手)
・間違えることは失敗じゃない(間違った文を言ったり、発音を間違えるのは失敗じゃない。相手の言っていることをそのまま言うのが目的で正しい文を話すことじゃない)

よし!気合い入ってきた。

しかし英語は構造的にレペテションが簡単だけど日本語だとどうするんだろうか。敬語とかあるし。今度ボビーさんに聞いてみよう。


以下、クラスでよく出てきてた語彙メモ

lean in (身を乗り出す)look away(目をそらす)sit back(深く座る)confrontational(対立的な)antagonistic(対立的な)hostile (敵対的な)roll one's eyes at(あきれた顔をする)mock(を馬鹿にする)gross out(あきれさせる、気分をわるくさせる)smirk(せせら笑い、作り笑いをする) cocky(うぬぼれた、生意気な、威張った)take in(だます)