Tsukasa Theater

脚本家/役者・近藤司のブログ

the Kite Runner

The Kite Runner

The Kite Runner

Eisukeに薦められて読んだ。とか言って彼は読んでないらしく読み終わったのであげた。ふむ。
日本語訳もあるみたいです。というか映画化もされたみたいです。しかも結構話題になったみたいです。(「君のためなら千回でも」というタイトル)今更と言う感じですが感想。

君のためなら千回でも!」召使いの息子ハッサンはわたしにこう叫び、落ちてゆく凧を追った。同じ乳母の乳を飲み、一緒に育ったハッサン。知恵と勇気にあふれ、頼りになる最良の友。しかし十二歳の冬の凧合戦の日、臆病者のわたしはハッサンを裏切り、友の人生を破壊した。取り返しのつかない仕打ちだった。だが二十六年を経て、一本の電話がわたしを償いの旅へと導く―全世界八〇〇万人が涙した、衝撃のデビュー長篇。発売以来120週以上にわたって《ニューヨーク・タイムズ》のベストセラーリストにランクインし、全米で400万部、全世界で800万部を超えるセールスを記録した。2007年5月に発売された第2作 A THOUSAND SPLENDID SUNS も100万部以上のベストセラーとなっている。

話の舞台はアフガニスタン。ソ連のアフガン侵攻からタリバン支配までのアフガンの歴史を軽くでも知っておいたほうが物語が理解し易いと思う。まぁ知らなくても十分に楽しめる。

出だしはアフガニスタンの光景やなんかがうまく想像できなくて入りこむのに苦労した。主人公と父親がカリフォルニアに移ったあたりから物語のセンチメンタルがじわじわと効き始め、気がついたらすっかり主人公に感情移入しており、彼の持つ罪悪感も共有してしまうことができた。全ての些細な出来事や描写が伏線として最後に機能するのには驚かされた。それでも読んでいる最中は伏線として意識しないから物語に再度それらが登場してきた時に嬉しい驚きが毎回ある。状景や心理の描写がとても丁寧で美しく、様々な登場人物の言動がリアルで、人物造形に深みがある。厳しい状況の中でたくさんの温かい交流を見ることができる。エンディングも納得だった。ハッサンがなぜそこまで主人公に献身的なのかはうまく飲み込めなかったが、ハッサンもBabaに父親を無意識に感じていたのかもしれない。無意識にAmirを守るべき兄弟として捉えていたのかもしれない。

全く訪れたことのない国の少年たちの日々にここまでセンチメンタルを感じることができるのは驚きだった。

以下、日本語訳版

君のためなら千回でも(上巻) (ハヤカワepi文庫)

君のためなら千回でも(上巻) (ハヤカワepi文庫)


君のためなら千回でも(下巻) (ハヤカワepi文庫)

君のためなら千回でも(下巻) (ハヤカワepi文庫)